桃月のオタク覚え書き

桃月(ユイ)のオタクカツドウ!を振り返ったり思い出したりするアレ

ドリフェスが勝利した日の話

ドリフェスは『負けた』ジャンルだと思っていました。

その辺の話はふせったーで話したのですが、私はドリフェスが始まる前からすごく不安を抱いていました。

だって昨今の二次元アイドル・2.5次元コンテンツってめちゃくちゃ種類あるじゃないですか。その中で売れてるヤツバンバンあるし、そんなのと比べてドリフェスってあまりにもちっぽけで弱かったじゃないですか。

私がドリフェスに勝利を抱いた日って多分、一度もなかったです。

それこそふせったーに書いたようなアプリの酷評、リアルドリカの販売中止、円盤の売り上げの悪さとかもそうだし、イベントの客入りも微妙な時があればイベントでの運営の手際の悪さ(物販とか物販とか物販とか)、オタクの間でも『ドリフェスでキャストを縛るな』みたいな意見も見られていて二次元と三次元のオタクの間の確執みたいなものもあったし、アプリのアクティブが少なすぎて毎回エッ…ってなったり……その間あんスタとかアイナナのアクティブってウン万とかそんなレベルで、どんどんいろんなグッズ展開やライブ展開なんかを進めていました。

そして私がドリフェスの負けを確信したのはツアーの時。何度も話してしまうのですが、自分が参加したツアー北九州の客席、自分が前方の席で最初気付かなかったけど後ろ見たらすっごくガラガラで。関東から来てくれたフォロワーも居たのに、なんでこんなに空いてるの、って今だにその光景思い出すだけでも辛くなります。それなのにステージの上の彼らは客席に一生懸命呼びかけてくれたし、素敵なステージを見せてくれたし、伝説の『福岡のワンハー』を生み出してくれました。いや、福岡のワンハーはマジでヤバかったぞ。

ただ、北九州の将熙くんのMCで私は漠然と「ああ、ドリフェスは終わるんだ」と確信しました。具体的な内容は忘れてしまったのですが、将熙くんがしぼり出すように言った言葉や表情があまりにも苦しそうに見えて、私は彼らにあんな光景を見せてしまったのか、と今でも後悔しています。私一人でどうにかできることではなかったけど、もしも私が何かしていたら、少しでも変わったのかな、とか。

ツアーの前後でDCDの最新弾の告知があって、その中身を見た時に過去の高レアカードの再録や新規カードがDFジャケットだったことに「ああDCD終わるんかな」と思ってしまってました。でもバンダイさんはきっと最終弾は最終弾って言って出してくれるよね、今回の弾で終わりってわけじゃないよね、って言い聞かせていました。

ツアー横浜、すごく素敵なステージだった。楽しかった。そして、ライブの最後に毎回あったはずの告知が何もなかった。それで不安になるフォロワーの方が多かったけれど、私は「終わりを告げられていないし」って言い聞かせていました。

3/5。あんな苦しそうな顔をした告知、見たくなかった。こんな形でファンミ01で語った夢を叶えさせたくなかった。もっともっとドリフェスの夢を見たかったのに。そんなことを思っていました。

でもそれと同時に、「ああ、終わるんだ」とどこか安心している自分もいました。

どんなコンテンツも終わりが訪れるし、逆に終わりを告げられずに苦しい思いをしている人も見たことがあります。私も大好きだったコンテンツに終わりを告げられて、もう二度と復活することがないと告げられたこともあります。私が愛したコンテンツの最後は解体された筐体の一部を販売するという形でした。

ドリフェスももう終わるんだ。負けたから仕方ないよね、と自分に言い聞かせて納得させていました。TLではどうにかしてドリフェスを続けさせようとする人たちもいましたが、「何で負けたコンテンツを続けさせようとするんだ」「そんなコンテンツに何の未来が待っているんだ」「今まで勝てなかったものを生かし続けて何になる」という気持ちが強くてしょうがなかったです。

ドリフェスは負けたんだ。負けたから終わって仕方ない。

ならせめて、美しい形で終わってくれ。下手な延命なんてしないで、スパっと終わってくれ。

そんな事を思いながら、私は先週東京に飛んでいました。不思議なことに終わることへの恐怖よりも、終わることへの安心感が強くなっていました。

武道館1日目。号泣していました。まあドリフェスの現場で泣かなかったことの方がない人間なので想定内というか予想通りだったのですが、それにしたって1日目でこんなに泣いてどうするんねんって感じでした。それと同時に「ああ、私はあと1回しかこの人たちのステージを見れないんだ」って実感しました。

武道館2日目。やっぱり泣いてました。

前日の公演でも佐々木・とみーのソロに号泣したのですが、2日目はイントロだけで泣いてました。だって佐々木純哉が確かにあそこに立って、歌ってくれてたんだよ。その辺もふせったーで語っているので割愛します。

でも本格的に泣き始めたのは船のFVのあたりかな。あの辺から「私が船のライブを見るのってこれが最後なんだ」って自覚し始めたんですよね。FVは元々泣き歌ではあったけれどFVというか船の歌で基本泣くことってなくて。それなのにこのあたりからボロボロ涙が出始めて、ドリフェスの終焉を見届けないといけないってことに気付いたんですよね。

そこでようやく、私はやっぱりドリフェスに終わって欲しくなかったんだって気付いてしまった。

不満もあった。恨みもあった。運営にも怒り狂ったし、オタク同士のあれそれも嫌になったことがあったし、なんでこのコンテンツに縋り続けてるんだろうって思うこともいっぱいあった。

でも、やっぱり好きだった。

いつだってキラキラ輝いていて、何もしてない私に「ありがとう」って言ってくれて、私も彼らにいっぱい与えてもらって「ありがとう」って言えて。そんなコンテンツ、そうなかった。

それなのに、私は彼らに敗北を与えてしまった。彼らが負けたと思ってしまった。

最後の壮馬くんのMC。救われた人はめちゃくちゃいますよね。ツイッターの反応やブログの記事を見てたらすごく痛感しました。

私だって救われました。だって、ずっと負けてるって思ってたのに壮馬くんが最後の最後で「これは勝ちです」って言ってくれたんですよ。

私が負けてたって思っていた感情以上に、ドリフェスは強いものを与えてくれていた。きっと終焉を迎えるタイミングってもっと早くても良かったはずなのに、それこそツアーで終わるはずだったのに、武道館と言うステージを与えてくれた。

二階席から見た武道館、本当に綺麗でした。あんなにいっぱいペンライトが光ってて、それこそドリームフェスティバルのステージみたいだった。

武道館が終わったらきっと空っぽになって、新しい推しを探すんだろうなとか、新しく手を伸ばしたコンテンツに身を委ねるんだろうなとか思っていました。ドリフェスの事を一生ひきづって、ドリフェスロスをずっと抱えたまま、新しいコンテンツを見ても「実質ドリフェス」とか言う人生が幕を開けると思っていました。

でも、ドリフェスは唯一無二のものだと知って、ドリフェスを愛し続ける自分を認めて明日を生きようと思いました。

「みんながドリフェス」という言葉で、私も彼らを照らす光の一部に慣れたことが光栄で、そして誇りです。ドリフェスに感情を向けられた事実、私の人生の大切な思い出です。

ドリフェスで知ったキャラクターたち、キャストたち、製作陣の方々、そしてドリフェスを通じて出会った人たち。多分、ドリフェスがなければ私は本州の端っこでほそぼそとオタクをしていただけでした。それがこんなにもたくさんの人と出会えて、本当に幸せだと思いました。

いや、でも私自身まだまだドリフェスで書きたいものとかいっぱいあるし、オタカツ!を続けていく人間なのでまたツイッターとかで構ってもらえたら嬉しいな。

 

ちなみに勢いではてなブログ開設したけどどうしよう。何か語って欲しいテーマがあったらマシュマロかお題箱に書いてもらえたら頑張って語ります。